管理人Yのアパレル業界時代のお話【最終話】~本社時代


一本の電話で、2カ所めの地方勤務となった管理人Y。

次の赴任地は、北関東一帯を含む地区で、異動といってもお隣の地区でありました。

仕事自体はそれまでと変わらず、普段は地元でお店を回ったり、採用面接をしたり、研修をしたりしながら週に一度は東京の本社へ行くという感じでした。

リーマンショックで業績ガタ落ち

自分の状況はたいして変わらなくとも、世の中はいろいろなことが起こります。

かの、「リーマンショック」が起こったのもこの頃のことでした。

この時の消費マインドの悪化は相当のもので、どこもかしこも、みんな仲良く思い切り業績が悪化。

業績悪化とくれば、経費節減、人事改革となるわけで、それまで使い放題だった飲み会の経費への目もだんだんと厳しくなったり、会社の長年の功労者のような人がある日突然いなくなったりと、やはり不景気なりの不穏な空気が会社全体を覆っていったのでした。

それでも、まだ業績が悪くなっていたのがいわば「全アパレル企業」といいような状況だったこともあり、「リーマンショックの後遺症が癒えればじき売上も戻るだろう。」という根拠の無い楽観的な気分があったことも記憶にあります。

ちなみにこの会社、それ以来結局業績が戻ることはなく、現在に至るまで売り上げを落とし続けています。

結果的には、世の中全体の不景気が、会社そのものが時代に合わなくなってきているという事実を見えづらくしていたような感じでもあり、運が悪かったのか、自業自得の必然なのか考えさせられるところではあります。

えらい人と衝突する

そんな不景気真っ只中の当時の会社で、若手(といっても当時の管理人よりは年上)の女性が営業部門の部長に抜擢されるという人事がありました。

この女性、いわゆる「社長のお気に入り」の人で、決して仕事ができるわけではなく、というかむしろかなりオツムに問題があったのですが、そんな人事があるのも不景気のゴタゴタのひとつだったのでしょう。

とはいえ、管理人の仕事に直接影響のあるポジションでもあったので、ことあるごとに営業方針やクレームへの対応などめぐって衝突することになっていきます。

ちなみに「社長のお気に入り」ということで、背後の社長の威光を恐れてガチで衝突する人は同僚にもほとんどいなかったのですが、その頃の管理人は経費があまり使えなくなったこともあり(笑)、いつでも辞めたるわ的なモードに突入していたため、思う存分戦える状態にあったのでした。

戦いの末に本社へと異動

そんな戦いの日々はあっさり終わります

その部長が昇進してから、わずか半年後、管理人は無事、本社の営業本部のスタッフへと異動となり、体良く営業の最前線からはずれることになりました。

そこまであからさまでないにしろ、限りなく左遷の匂いもする人事でしたが、入社していらい現場一筋だった管理人としては、むしろ全く違うことをしてみたい気分でもあったので、むしろ嬉しい人事ではありました。

エクセルからやり直し

担当する業務は、全社の予算や売上の集計や分析をする部署。

必然的に一日中パソコンとにらめっこの日々に突入です。

アパレルの現場ひとすじの人がだいたいそうであるように、やはり管理人の当時のパソコンスキルは新卒に毛が生えた程度。

「ピボットテーブル」「マクロ」など聞いたこともないエクセル用語にとまどいながらも、毎日知らないことを吸収できる日々は、やはりそれなりに新鮮なのでありました。
また、いわゆるデスクワークそのものもある意味では初心者マークだったため、文書管理や電話対応などいろんなオフィスワークの基本もここで初めて身につけたようなものでした。

休みが予定通り取れる喜び

仕事そのもの以外で、最も大きな変化が、「所定の休日が取れる、しかも事前の予定通りに!」という点でした。

アパレルの現場の管理職の場合、そもそも休み自体がほとんど取れず、取れても必ずといっていいほど何らかのトラブルで電話がかかってくるのが常であったため、入社以来そんな生活を続けていた管理人にはかなり嬉しく感じたものです。

ここぞとばかりに、まとまった休みの度に海外旅行に行ったり、いろんな資格を取りまくったりと、意識高い系のOL状態に突入したのでした。

ちなみにこの時期に取得した資格を武器に、その後独立を果たすことになりましたので、そんな意味でもアパレル時代の最後に本社勤務をしたことは、なかなかにタイミングの良い神の思し召しであったと思います。

アパレル楽しいよ(笑)

この管理人の本社勤務時代は、約3年で終了します。

資格を取って、資金面などでも独立の目処がついたため、円満に自己都合退職したのでした。

約15年のアパレル生活を長々と振り返って参りましたが、今思うことはやっぱりアパレル楽しかったなということです(笑)。

給与水準は高くなくとも、仕事自体はやはりそれなりに華やかな面もありますし、その時代時代のトレンドを追い続ける刹那的な感覚も自分にはあっていたからかもしれません。

まあ、その後独立してから数年間極めて地味な資格商売をしていた反動も、そう思わせる一因かもしれません(笑)。

現在は、その資格商売にも一区切りをつけて、次なる商売の仕込み中の管理人ではありますが、やはり今度は,またアパレル業界にかかわるネタでやっていこうかなと思案中なのでありました。

おしまい